公務員のメリットって何?
実際のところデメリットの 方が大きいんじゃないの?
こんにちは、こーぼくです!
公務員って実際のところ「どんなメリット」があって「どんなデメリット」があるのか気になりますよね。
民間経験を経て公務員になった僕の体験談からリアルな公務員の良し悪しを語っていきますね!
Contents
公務員のメリット【その①】社会的信用度が高い
1つ目のメリットは「社会的信用度の高さ」です。
ホントに信用度に関しては群を抜いて高いです。
金融機関からの借入や住宅ローンの審査、クレジットカードの審査などは通りやすく、金利が優遇されることもあります。
賃貸においても、不動産屋さんや大家さんからは好印象のようで、優遇されることも少なくありません。
将来マイホームやマンションの購入を考えている人や賃貸契約する人にとって、実際の生活やお金のやりくりの面で大いに役立ってきます。
通常苦労するであろう手続きが難なくクリアするんですから。
また、公務員は婚活やパートナー探し、結婚あいさつにおいても有利にはたらくことが多いです。
例えば、婚活や街コンなどのイベントに参加する際、職業を聞かれた時に「公務員です」と答えると、それだけで信用度はグッと上がります。
今もなお「公務員=信用できる」という認識が根付いているようです。
僕の同期でもそういったイベントに参加した人は高確率で良い結果につながってます。
意外とこういったところにもメリットは落ちています。
公務員になるともれなく付いてくる「信用特権」は他の職業にはない唯一の産物ですね。
公務員のメリット【その②】福利厚生の充実
福利厚生、特に「休暇制度」に関しては民間企業と比べると格段に整っていると言えます。
例えば、以下のような制度があります。
- 有給休暇20日/年の付与(※採用された年は15日/年)
- 時間休→1時間単位で取得可能
- 夏季休暇(5日間)の付与(※各自治体によりけり)
- 結婚休暇(1週間程度)
- 育児休暇→女性職員さんに限らず男性職員さんも近年多く活用
- 病気休暇→心身に影響があった場合
- 特別休暇 ...etc.
僕は民間企業に勤めていたこともあるんですが、一応は福利厚生は存在していました。
けれど、あってないようなものでしたね。笑
やはり会社都合のルールで作られたようなものなので、社員にとって良い制度とは到底思えないもので…。
しかし、公務員なったとき福利厚生の良さにまず驚きました。
ホントに採用案内や公表されてる公務員規定に書かれてある通りの福利厚生になっているんです。
これ当たり前のことかもしれないんですが、すごいことだと思うんです。
会社員時代は給料面や福利厚生面で悪いギャップを感じることが多かったので、求人通りの内容になることはほぼ無いんだなと諦めていました。
けれど公務員の場合は、本当の福利厚生が存在します。
公表内容に偽りがないところは応募者としても安心感がありますよね。
公務員のメリット【その③】安定
公務員の安定論の是非は尽きないですが、正直なところ、現役でいる身としては「安定している」と感じることが多いです。
民間企業から公務員に転職した人は尚更そう感じる人が多いと思います。
公務員はノルマもなければクビにもなりません。倒産もありません。
これはすごく心が安定する要素です。
給料は低いですが、年功序列で少しずつ給料は上がっていきます。
ボーナスも夏と冬の年2回(景気動向に関わらず)支給されます。
豪勢な暮らしを望まなければ、お金と心が安定した暮らしは望めるかなあと思います。
公務員のメリット【その④】ワーク・ライフ・バランス
やはり公務員は休暇制度が充実しているので、家庭と仕事のバランスが取りやすいです。
世間でよく言われている「ワーク・ライフ・バランス」というのが実現しやすいんですよね。
休日は基本的にカレンダー通りで、家族で過ごす時間は比較的取りやすいです。
(※部署によっては休日出勤ありです。)
確かに民間企業にいた時と比べると、心や時間に余裕ができているように感じます。
民間時代に身体をこわしたこともあったので、心身がやすらぐ環境に少しでも近づけたことは非常に大きいです。
なんというか、そういった休暇制度があることに安心するんですよね。
安心すると気持ちが楽になり、心なしか風邪も引かなくなりました。笑
「ただ制度があるだけ(暗黙の利用してはいけないルール)の環境」ではなく、「制度を気持ちよく使える環境」があるというのは思っている以上に心の支えになります。
最近では育休の取得も多く見受けられ、快く受け入れられています。
たとえ受け入れが表面上であっても、陰口を言われるようなことはありません。(そう願いたい…)
民間企業にいたときと比べると、はるかに気持ちよく利用できる環境にあるんじゃないかと思います。
さらに、育児休暇終了後にも時短勤務が認められたり、残業が免除されたりと復職後のサポートも充実しているので、育休明けの女性(男性)にとっても安心できる環境です。
これを読んで「本当に育休取れるの?」「サポートしてくれるの?」と疑問に思う人もいるかもしれませんが、本当に取れますし、相談にものってくれます。
(もちろん、事前に上司への相談は必須ですよ!)
今も現役ですが、「拒まれた」という話しは聞いたことがありません。
それほど今は働き方に対して柔軟に対応してくれます。
(コロナのこともあってか、おそらく今が変わり目なんだなと実感してます。)
産前産後休暇(産休)や育児休暇後の職場復帰率も非常に高くて、「キャリアを継続したい女性」や「仕事と家庭生活を両立したい女性(男性)」にとってすごく働きやすい環境です。
結果的に、女性の活躍がかなり進んでいます。
パワフルすぎてもう頭が上がらないですね。笑
公務員のメリット【その⑤】過度な競争が少ない
公務員の仕事は、民間企業のように厳しい営業ノルマがないので、大きなプレッシャーを抱えることなく仕事をすることができます。
そして、過度な競争が少ないです。
なので、職場内で緊張した雰囲気が生まれにくいんですよね。
実際に競争がないので、穏やかな雰囲気が漂っています。
ほとんどの人が協力しながら自分の仕事と向き合っていますね。というか、自分の仕事に追われています。笑
公務員は年功序列で給料が上がっていくので、この点も競争が発生しない大きな理由でしょう。
組織である以上、ある程度の人間関係のストレスはありますが、不毛な競争によるストレスはほぼありません。
この「競争によるストレス」がないのは民間経験のある人なら尚更、大きなメリットに感じるはずです。
ここで、けっこう重要なことを言いますね。
公務員は「結果よりも過程」「仕事よりも家庭」を大事にする傾向があります。
つまり、『かてい』を重要視します。
利益を追求しないので、結果はハッキリ言って求められません。
それまでの「過程」に重きを置いていることが多いんです。
例えば、ある1つの問題があって結果的にその問題が解決しなかったとしても、その過程に全力を注いでいれば仕事の出来や評価を落とすことはなく、むしろ評価は上がる傾向にあります。
つまり、問題解決のために「どれだけ動いたか」がかなり重要なんです。
(反対に、動いてなければ責められまくりです。笑)
民間企業では結果が求められるので、どれだけ過程を頑張っていたとしても結果が出なければ評価は上がらないというのが一般的ですよね。最悪クビにもつながり得ます。
だけど公務員にはそれがありません。
これをどう捉えるかであなたが公務員向きかどうかが分かるかもしれません。
「ぬるま湯だ」→ 民間企業向き
「好印象」→ 公務員向き
最初にどう捉えたかで、意外とタイプが判明するもんです。
(ほんとに「最初の直感」は大事ですよ!直感って意識せず本心からくるものなんで)
また、公務員は競争性が乏しく仕事より家庭や趣味を優先したい人が多くいます。
家族サービスのために福利厚生や休暇制度を活用することに嫌な顔をする人はほとんどいません。
なので、思ってる以上に気持ちよく福利厚生を活用できる点は大きなメリットなんです。
公務員のメリット【その⑥】ボーナスや退職金が大きい
やはり公務員は、(途切れない)ボーナスや退職金が大きいのはメリットですよね。
最近ではコロナ禍の影響もあって、一般企業ではボーナスや退職金が出ないことも珍しくありません。
(友人もボーナスカットで嘆いています。)
そんな状況下でも、ボーナスや退職金はしっかりと受け取れることは大きなメリットですね。
僕的には、ボーナスや退職金の額は今後下がる可能性が高いと思っているので、額の大きさにはあまり期待はしていません。
ただ、僕が良いと思っているところは「必ず支給される」という安心面の方ですかね。笑
「心の安定剤」みたいな感じです。
公務員のデメリット【その①】異動が多い
公務員は基本的に2、3年おきに「異動」があります。
関わりの深い部署を転々とするのは珍しく、基本的には部門をまたいだ異動が多いです。
例えば、税務署から福祉部門へ、農林部署から土木部門へ異動になったりすることも多々あります。
もちろん、業務内容も一から覚えなければなりません。
稀ではあるんですが、民間企業へ派遣となったりすこともあり得ます。(特に優秀な人が行く傾向に)
また、国家公務員や県職員は全国や県内の異動範囲が広いために、地域をまたぐということもあり得ます。
そういったこともあり、「異動」というよりかは「転職」という言葉の方が近いかもしれませんね。笑
やはり職場環境や業務内容がガラッと変わるので、度重なる異動は思っているよりもエネルギーが消費されて負荷がかかるものです。泣
しかし朗報です。近年の公務員組織のいいところは、家庭を持ったときなど勤務地域を配慮してくれることが非常に多くなっていることです。職場環境も相談すれば考慮してくれます。(そのためにも勤務態度は普段から良くしておいてね!笑)
特に最近ではワーク・ライフ・バランスや育児制度強化の観点から、地域考慮されることが多く、職員の希望を反映させてくれる傾向があるので安心感が強いですね。
公務員のデメリット【その②】低い収入
公務員の負の特性としてよく挙げられるのが「給料の低さ」です。
現役の感覚としても、残念なことにこの給料の低さは否めないのです(泣)
確かに年功序列で給料が上がっていくことには変わりないのですが、スタートラインの給料が低すぎて20〜30歳前半はお金に余裕がないというのがほとんどです。
30歳を過ぎても手取り額20万いってない人は多くいます。これが現実です(悲)
サラリーマンから公務員へ転職した人が、最初の給料明細を見てドン引きすることはあるあるのようです。笑
けれど公務員になる人たちは(職業柄もあり)節約意識が高い傾向にあるので、収入面はあまり気にしていない(気にしない)人が多いように感じます。
例えば、一番大きな出費となる家賃を抑えるために、民間不動産を利用せず官舎や公舎を利用することで支出を抑えたりしています。
生活面でも節約しながら上手いこと家計を回している方が多い印象ですねー。
公務員のデメリット【その③】激務の増加
最近では、公務員が削減される傾向にあり、職員1人に与えられる仕事量が増えています。
この様子だと今後もますます仕事量が増えていくと思われます。
つまり、公務員の人手不足が激務部署を増加させています。
さらに最近では、コロナの影響で職場が崩壊状態になり仕事が回らず応援要請がきているまでです…。
現役公務員の身としてもなんとかこの状況をくい止めたいところなんですが、財政状況が変わらないかぎり、当面は我慢の状態が続きそうです…。
公務員の世界でも激務部署にいくかどうかは本当に予想がつきません。
最終的に人事による判断なので「運」に尽きます。
できるだけの希望を言って、あとは祈りましょう。(案外、想いは伝わりますよ!)
僕も異動時期は毎回祈ってます。笑
公務員のデメリット【その④】特化スキルがつかない
よく「公務員は転職がしづらい」「つぶしが効かない」と言われます。
その理由は、一つの仕事を長い期間続けることが難しく、専門的な知識やスキルが身につかないからです。
公務員は通常2〜4年の短い期間で部署の異動があります。
そして異動先は全く異なる分野の仕事につくことがほとんどです。
特に「浅く広く」の考えを持った人には抜擢かも!
スキルを得たり、仕事を覚える頃には異動になるので、結果的に何の専門的スキルも定着しないまま、また新しい仕事を一から取り組むことになります。
そりゃーもう、特化スキルなんて身についてきません。笑
そういうこともあり、民間企業で通用するような特化スキルを身につけて転職することは難しいんです。
この点は公務員のデメリットと言わざるをえないですね。
ただ、役所内や官庁内でしか通用しないスキルが多いため、公務員から公務員(例えば、市役所から県庁)への転職は逆に有利にはたらくかもしれません。
ちなみに、公務員から公務員になった同期の給料は、民間から公務員になった同期より少し上でした。同い年。そういうこともあります。笑
公務員から民間企業へ転職を考えてる人にとっては、民間企業へのスキルアップの場としてはやや物足りないかなと感じます。
公務員のデメリット【その⑤】副業の禁止
公務員にとって辛いのが「副業が禁止」ということ。
給料に満足できないからといって、自力で収入を増やすことはできないんです。
(悲しすぎる…)
一部の自治体や一部の条件を満たしていれば認められることもありますが、ごく稀ですねー。
なので、副業が解禁されるまでは収入源は1本になり得るので、いかに割り切れるかが重要になってきます。
公務員は年功序列で給料が上がっていく仕組みではありますが、若い間は乏しい生活が続きます。
身体や脳が一番動く若い時期に副業ができないのは、公務員にとって大きなデメリットと言えるでしょうね。
公務員のデメリット【その⑥】残業が意外と多い
ネットや世間からは「公務員は毎日定時帰り」そんなホワイトなイメージが今でも付きまとっていますが、実際のところは残業の多いケースがほとんどです。
配属された部署にもよるんですが、どの部署にも繁忙期というものはあって、やはりその時期は残業が多くなります。
あるいは、今職場の人員は削減傾向にあるので、職員ひとりに課せられる仕事量はさらに増え、残業せざるを得なくなるケースが増えています。
お金がつく残業ならまだマシなんですが、予算が限られている部署にいくと残業代は出ないということもよくある話しなんです。
つまり、サービス残業が存在するんですよね。
原則として、残業すれば残業手当は支払われますが、このように予算の関係でサービス残業になってしまうことは公務員の世界では十分にあり得ます。
この点を公務員になる前から知っておくと、入職後のギャップやストレスは軽減されるかと思います。
僕も公務員になる前は、「これだけ制度がきちんとしているのに、公務員にサービス残業の概念は本当にあるのかな」って、正直半信半疑なところがあったものです。
現実はやっぱり厳しいものです。
予算の関係上、「理解はできるけど納得はいかない。でも割り切ろう。」
そんな感じです。笑
公務員を視野に入れている方は少しでもリアルなところを知っておくことで、あとで実際に直面した時「あぁ、こんなものか」と割り切りやすいでしょう。
こうは言ってきたけど、自治体側ももちろん認識してきてはいるので、サービス残業にならないために「ノー残業」の取り組みは進んで行われています。
僕が勤める職場もそうだけど、残業の考えは今変わりつつあります。
だから、あまり心配せず「現実はこうなんだなあ。でも将来的には良くなる方向に進んでるんだな。」と思ってもらえたら気が楽でいいです。
それに今が悪い分これから良くなる方向にしか進まないので、将来的に公務員を目指す方は今から準備しておくことに損はないですよ!
まとめ
現役公務員の感覚からして、公務員のメリットとデメリットを比率で言うと「(メリット)7 :(デメリット)3」というような結果です。
公務員は低収入と心の安定が続くというイメージなので、豪勢な暮らしを望まなければ、メリットが大きく感じられます。
逆に、お金(収入)を一番優先的に考えている方であれば「仕事量に対して見合わない給与」になるので、デメリットは大きく感じられます。
最後におさらいです。
【おさらい】
- 社会的信用度が高い
- 福利厚生の充実
- 「安定」要素が強い
- 「ワークライフバランス」の実現
- 過度な競争が少ない
- ボーナスや退職金が大きい
- 異動が多い
- 低い収入
- 激務の増加
- 特化スキルがつかない
- 副業の禁止
- 残業が意外と多い
公務員に興味がある人、公務員を目指している学生さんや社会人の方はぜひ将来の参考にしてみてくださいね。
それでは、こーぼくからでした。またね!